差出人の分析方法

警告書と言ってもいろいろあります。とりあえず、相手の動きを見てみよう、とする警告書。あるいは、まずガツンと言わせてやろう、とする警告書。その他いろいろありますが、それぞれ書きっぷりが変わってきます。


中でも、相手の本気度を探る項目が、差出人なんです。


訴訟も辞さないという本気中の本気の場合、ほぼ100%弁護士の名前で送られてきます。自分の本気度を伝えることが目的だからです。


きちんと調べているぞ、と相手知らせたいとき。50-50の確率で弁護士または弁理士になるでしょう。

えっ、でもうちに届いたのは社長名だったよ。


そうなんです。警告書の約半分は、権利者の名前になっています。本気でない、ってどんな時なんでしょうか。


たとえば、自社の名前と似た名前の店舗が出てきた場合、とりあえずけん制しておくか、と言う場合なんて典型的。それで、相手が名前を変えてくれたり、使用料を払ってくれれば儲けものという考え方です。


また、業界の無知につけこむ確信犯もいます。ネットで上位表示されている100社程度に無差別に送りつけるケースがこれです。差出人に弁護士や弁理士の名前を使う場合、一件当たり3-5万円請求されます。つまり、よほど本気でないと、自分の名前を使う以外に手がないわけです。


もちろん、目の上のたんこぶ、というか、天敵のような存在の場合は例外ですよ。しかし、これ以外の場合には、差出人だけでもおおかた相手の意図がわかるものです。